安定剤をどう使うか

入れ歯を入れられている方の中で次の中で当てはまるものがありませんか?

1.食事を取るのに1時間以上かかる

2.最近食事の好みが変わった

3.食事中または食後にむせることが多くなった

4.下記の中に食べにくいものがある

●いちご
●おせんべい
●パン

いちご・パン・おせんべい

どれか一つでも当てはまるようだと入れ歯が安定していない可能性があります。
最初は安定していた入れ歯でも数年経過すると、あごの骨の形や歯ぐきの形が変化したり、入れ歯の歯の部分が摩擦したりして、入れ歯の咬み合わせが変化します。
すると、咬むたびに外れてしまったり、入れ歯の安定が悪くなってしまいます。
こんな時に入れ歯安定剤が有効な場合があります。

しかし、安定剤はむやみに使えば良いものではありません。
使うタイミングや使い方、また安定剤の種類の選択が大切になってきます。

入れ歯の安定感に不安をお持ちの方は一度丸子歯科へご相談下さい。

安定剤を使うまでの流れ

入れ歯が不安定

最初は安定していた入れ歯も、数年経過するとあごの骨や歯ぐきの形が変化するため外れやすくなってくることがあります。

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歯科医院での診査

実際に口腔内や入れ歯を見させて頂き外れやすい原因を調査します。
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入れ歯の修正や作製

入れ歯が不安定になっている原因が分かったら今ある入れ歯の修正もしくは新しく作り直します。
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それでも安定が得られないとき・・・

修正、新製しても安定が得られない場合には次のような原因が考えられます。

●唾液の量が少ない
●あごの骨の量が少ない
●歯肉の厚みが薄い
●口輪筋(口の周りの筋肉)の力が強い
●舌の力が強い

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安定剤の利用

上記の理由で入れ歯の安定が悪い場合には安定剤が有効です。

安定剤の使用方法

安定剤の使用方法

1.入れ歯をよく洗って水分を完全に取り、端の方に付けないようにしてチューブから0.5~3㎝出して薄く広く伸ばすように塗布します。塗布量が多すぎるとはみ出したり流れ出て口の中が粘つくことがあります。

2.入れ歯を口にはめ込み、1分間ほど軽く押さえる。
製品が伸びてすき間を密封すれば完了です。
入れ歯を装着中に製品が溶けてなくなり、入れ歯が安定しなくなったら入れ歯をよく洗い再び使用方法の通り塗布します。

3.入れ歯を外すときは、奥の方から剥がすようにすると外れます。
口腔衛生上、1回の塗布で2日を超えての連続使用や長時間外した後そのまま口に戻すことは避けてください。

安定剤の特色

パウダータイプ (商品名)新ファストン、ポリグリップパウダー など

[利点]
●すき間の少ない方に向いている
●比較的安価で使い方が簡単
[欠点]
●唾液にとけるため1日しかもたない
●少しニオイがある

クリームタイプ (商品名)ポリグリップS、タフグリップクリーム など
[利点]
●すき間があり、ややガタつく方に向いている
●広がりやすく、くっつきやすい
[欠点]
●粘膜に付いた物はベタついて外しにくい
●付け替えるとき手間がかかる

シートタイプ (商品名)シーボンド、タッチコレクトⅡ など
[利点]
●総入れ歯の方に向いている
●痛みの強い方、傷の出来やすい方に向いている
[欠点]
●すき間の少ない方には向いていない
●取扱いに少し慣れが必要

クッションタイプ (商品名)ポリデント、タフグリップ など
[利点]
●すき間が比較的大きくガタつく方に向いている
●クッション効果が高い
[欠点]
●比較的高価
●流動性が低いため、入れ歯の内側に均等に広がりにくく使い方が難しい(特にすき間の少ない場合)
●咬み合わせがずれることがよくある

どのタイプの安定剤が適しているかは、その方の状態によって異なりますので個別に相談が必要です。

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