硬い食べ物を食べると、あごが発達したり歯が丈夫になる、またボケ防止につながるなどと聞いたことはありますか?

患者さんからも「硬い食べ物は歯に良いと思っていました」
「アゴが丈夫になるんじゃないの?」
「硬い物をよく咬んで食べると、頭が良くなると聞いたことがあるんですけど・・・」
などの声をよく耳にします。

しかし全ての方にとって、歯ごたえがあったり、しっかり噛まないと食べれないような硬い食べ物を食べることがいいとは限りません。
状態によっては、硬い食べ物を強く咬むことは、かえって歯やアゴにとって負担になることもあるのです。特に神経をとる治療をした歯や顎関節症に問題がある方は要注意です。

歯や歯肉が弱っている人が硬い物を咬むということは他のことで例えると、腰を痛めている人が重い荷物を持つ、体力の落ちている人が負担の大きい運動をする、胃の弱い人がお腹いっぱい食べるということと同じです。

歯が欠けてしまった

実際にこんな話をよく聞きます。

・ピーナッツを咬んでいたら、神経の治療をした歯が欠けてしまった
・ガムの咬みすぎで、アゴや奥歯が痛くなった
・するめは歯に良いと思ってよく食べていたら、歯の根が割れてしまった

また、最近では食育が注目されていますが、ここでもよく咬んで食べることはいいことだと言われています。それはよく咬むことで唾液がしっかりと分泌され、消化の手助けをしてくれたり、健康にとって身体や脳が活性化することはいいことだからです。
しかし、「よく咬むこと」は硬い物を咬んだり、いつも咬みしめていることではありません。
それも丈夫な歯と歯ぐきがあってこその話で、歯の強さ(もろさ)や咬む力は人それぞれです。

特に、入れ歯を使っている人
前歯に差し歯が入っている人
神経をとって10年以上経過している人
歯ぎしりで歯がすり減ったり、ヒビが入っている人
歯周病がかなり進行している人
顎関節症の人

などは注意することをおすすめします。

逆に、成長期にある若い方であまり咬まずに飲み込む、軟らかい食べ物を好む、口がいつも開いているなどの傾向にある方は、「よく咬む」を意識してもらうと良いでしょう。

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